茜里「敵陣の本丸まであと少しよ」
礼士郎「流々!なんか前より敵が強くなってないか?」
流々「た、多分……七不思議の周りには強い霊が……吸い寄せられるの……かも」
吹雪「流々……大丈夫?」
流々「はあ、はあ……」
礼士郎「流々、どうした?顔が青いぞ」
茜里「汗も、尋常ではないな」
吹雪「……流々?」
礼士郎「流々、どうした?」
流々「……あの」
吹雪「……」
流々「帰りたい」
礼士郎「は?」
吹雪「どうしたの流々?」
礼士郎「……冗談じゃないんだな?」
流々「……」
礼士郎「流々?」
流々「……こわい」
礼士郎「へ?」
流々「こわいの……
汗が止まらない。
足の震えがどんどんひどくなる」
礼士郎「流々……」
茜里「……そうだろうな。
ここから先、空気がどんどん冷たくなっておる」
吹雪「……さすが“状態5”の幽霊ね」
礼士郎「流々……」
流々「覚悟が足りなかったのかも……
ごめん、やっぱり……」
礼士郎「……」
流々「この部活、私には厳しいのかも」
礼士郎「……わかった。いい」
茜里「よいのか?お主、抜けてどうす……」
礼士郎「茜里!黙ってろ」
茜里「む……すまぬ」
礼士郎「流々、俺がお前を誘った時、覚えてるか?」
流々「……うん」
礼士郎「逃げることは駄目なことじゃない。
……お前の人生。お前の自由だ。
退部は許可するよ。
外で待ってろ。今後のことは終わってから話そう」
流々「……」
―流々離脱―